カテゴリー別アーカイブ:

復活の日

図書館で何気なく目にして、懐かしいと思って手にとった本、小松左京の復活の日。 映画のワンシーンを思い出し、読んでみた。 昔の米ソ冷戦時代をベースに描かれているので、そうした意味では隔世の感があるが、悪性ウィルスによる人類滅亡の危機というのは、鳥インフルエンザ(H5N1型)の問題が取り沙汰されているように、現在でも全く荒唐無稽な話という訳ではない。 それにしても、まず驚いたのが、その当時(1960年 … 続きを読む

墓場鬼太郎

これを読み始めたのは、もちろん「ゲゲゲの女房」の影響。 ゲゲゲの鬼太郎はアニメで見ていた世代だけど、その前に貸本で「墓場鬼太郎」があったということは知らなかったので、図書館で借りて何冊か読んでみた。 ゲゲゲの方は子供を意識して作られているけど、墓場は絵のタッチやストーリーの印象がずいぶん違う。 (まず鬼太郎のキャラがかなり違う。) 貸本が当時受け入れられにくかったというのもうなずける。 個人的には … 続きを読む

蝦夷地別件

この作品は何かの書評でおすすめだったので、手にとってみたもの。 この1年くらいで読んだ本の中では、かなり存在感があり、重厚感たっぷりの読み応えのある小説で自分自身の中では記憶に残る作品だった。 内容は日本人(シャモ)の横暴さに耐えられなくなったアイヌが蜂起する話だが、有名なシャクシャインの乱よりも120年後が舞台となっている。 アイヌが蜂起する過程では、南下するロシア、その動きを警戒する幕府、幕府 … 続きを読む

冷や汗200%

いやはや参った参った。 九死に一生、ダメージをうけたもののなんとか生還。 この前の日曜日の朝にデスクトップPCを立ち上げようとしたら、おぞましい黒画面が登場し、起動できなくなってしまった。 そこであせったのが、データ。 バックアップをとっておらず、この2年くらいの作成データ、写真などすべてがまさかパー・・・?!! 作成データをイチから復元するとなると、気が遠くなるくらいのクラクラ感で、まさに放心状 … 続きを読む

貧乏物語と資本主義

このブログでは、本について触れたことはなかったが、たまには本についても取り上げてみよう。 さて、今日取り上げるのは、河上肇の「貧乏物語」である。 この本の存在については前から知ってはいたが、最近よくいただく佐藤優の著書の中で、これからのキーワードとして「貧困」があげられ、この本のことが何度か掲載されていたので、ふと読んでみるつもりになった。 全く恥ずかしいことであるが、「○○物語」というくらいだか … 続きを読む